人のしぐさはいろいろな心の声をわかりやすく伝えてくれます。
一番しぐさとして現れるのが「嘘」です。
嘘をついているときなどは、まばたきが多くなるなど聞いたことがある人は多いと思います。
例えば、鼻や唇、あごや頬といった顔のパーツをなぜかしきりに触ろうとする人は、自分の本当の表情を隠したいという心理の表れであることが多かったり、胸の高い位置で、自分の体の前でに腕を組んでいるとしたら、自己防衛本能が働いている証拠です。
人は無意識のうちに「しぐさ」の中にいろいろな心の声が入っています。
これらのことから、しぐさは人にどれだけの影響を及ぼしているのか紹介していきます。
スキンシップ作戦
適度なスキンシップは、対人関係を円滑にする上で有効的です。
「握手をする」、「そっと肩にふれる」など、相手の体に触れる行為により、安心感を与えられるものです。
飲み会などで、女性に腕や肩に触れられて思わず「ドキッ」としたという男性も少なくはないと思います。
こんな時、男性は今まで気にかけてもいなかった女性に対しても、ついその女性に好感をもってしまうものです。
ただし、スキンシップは親密度を深める意味では有効ですが、もともと相手が反感を抱いている人に触れられてしまうと、逆に嫌悪感を与えてしまいます。
ですが、いくら反感がなくても、べたべた触ったり、しつこくスキンシップをとるのは、どんだけ好感がある人も冷める可能性があるので、気をつけましょう。
右からが基本
相手に近づくときは、基本的に右からがいいとされています。
理由のひとつとしてみれば、人の心臓は体の左側にあり、無意識のうちに人は誰しもが自分の心臓を自然と守ろうとする心理を潜在的にもっているからです。
そのため、自分の左側に位置する人を無意識のうちに警戒心を抱いてしまいます。
特に、初対面の人に左側にいられると、それだけで変な圧迫感をもってしまうので、初対面の人などには、なるべく右から近づくように意識すれば、左側から行くよりは安心感を与え、円滑な関係を築くことができるでしょう。
ジェスチャー作戦
話を聴いている人がジェスチャーを交えることにより、頼もしい印象を与えます。
特に、ビジネスにおいて、プレゼンなどの相手に自分の熱意を伝えたい発表の場では、ジェスチャーを交えると熱意が伝わりやすく効果的です。
大きなジェスチャーには相手をひきつける効果があり、「頼もしい」という印象を与えることもできます。
またジェスチャーには、話している自分自身の緊張を取り除いて落ち着かせてくれる効果もあり、手の動きを付けることにより気持ちがほぐれて、大きな声が出るようになります。
声が小さいと相手に思いが届かないばかりか、自分の緊張もよりほぐれず、悪循環に陥ってしまいます。
いろいろなジェスチャーを交えることで声に張りがでてくるので、どうも人前で話す機会が多いのに、いつも緊張してしまう人は、是非試してみてください。
「初頭効果」と「親近効果」
対人関係では、やはり第一印象がとても大切です。
心理学の中には「初頭効果」という用語があり、これは人は自分の目で見た第一印象を必ず正しいものと思いこむという心理で、「一貫性の法則」にも通じます。
なので、どんな心の優しい人でも、ちょっとした失敗などで、最初に悪い印象を受けた人に対しては、その後も相手の悪い箇所ばかりに目を向けるようになってしまうことがあり、いい箇所は相手が無意識のうちに目をつぶり見ないように排除しようとするので厄介です。
それに対して、最後に受けた印象や情報が記憶に強く残ることを、心理学では「親近効果」といいます。
親近効果は上記の初頭効果を上回ることもあって、例えば映画のラストシーンはなんだか鮮明に覚えていても、冒頭の最初のシーンはまったく覚えていないことはよくあることですよね。
デートなどでは、別れ際の印象がきわめて大事で、プレゼントを渡すタイミングは会ってすぐより、別れ際に取っておくのが効果的でしょう。
しぐさは自分たちの生活する際に非常に使われている表現のひとつだと思います。
いろいろな場面でみなさんも知らないうちに、使っている人もいるかもしれません。
これらの事柄を知ってか知らずか、悪いことに使用する人もいるので、気をつけましょう。
続いてはこちら⇒「「言葉」で相手を誘導するメカニズム4選(心理術)」