『うつ病』は近年では、とても増え続けている心の病の一つです。
「自分がうつ病なんて・・・。」
など思っている人もいるかもしれませんが、そう思いたい気持ちはわかりますが、実際にうつ状態に陥ってしまった人も、誰も望んでうつ状態になっているわけではありません。
昨日まで何事も無く、周囲に振る舞っていた人でも、急に病に陥ってしまう事も少ないはないのです。
ましてや、自分の事だけを考えていれば良いわけではなく、自分の身近な人がうつ病を発症してしまう場合もあるのです。
もし、身近な人がうつ病に悩まされてしまった時に、どのように接しますか?
そこで今回は「うつ病の人にあまり好ましくない5つの言葉と接し方・対応方法」を紹介していきたいと思います。
軽視する言葉
うつ病に陥ってしまうと、相手の言葉をネガティブに受け取りやすくなり、言葉の本心を疑いやすくなってしまいます。
「気持ちが大切だよ。」
「うつは病気じゃない。」
「甘えだよ。」
などのような症状を軽くみている無責任な言葉は、自分の状態を“理解されていない”という心理に陥る事があります。
精神状態が安定していたとしても、相手に理解されないとモヤモヤした気持ちが残る事もありますよね?
それがうつ状態のような不安定な場合、モヤモヤでは収まらず、よりネガティブ思考に受け止めやすくなってしまうのです。
なので、上記のようなうつ病を軽視する発言は控えるようにしましょう。
感情的な言葉
素っ気ない態度を取られたり、八つ当たりなどをされれば、誰しもが気持ちの良いものではありません。
ですが、不安定な状態の人ほど、自分に自信が無くなり、どんな事柄に対しても億劫になってしまう事もあります。
時にはイライラする事もあるかもしれませんが、感情的な相手を攻める内容の言葉を上手く受け流す事が出来ない状態になる人もいるのです。
攻める言葉
特に、相手を攻め立てる言葉は好ましくなく
「こっちがうつになる!」
「使えない。役立たず。」
「気持ちが弱い。」
などのような言葉は、相手を追い込むだけでなく、不安や怒りの感情が強くなり、自分の感情を抑えられずに爆発してしまう人も少なくはありません。
励ます言葉
相手を“励ます”行為は、あまり悪くない気もしますが、うつ状態の人には好ましくない事もあるのです。
「元気だそうよ!」
「みんな辛いよ。」
「気持ちはわかるよ。」
一見、相手を思っていて良さそうな言葉のように感じますが、頑張ろうと努力をしていても、頑張る事が出来ないのを悩んでいるのにも関わらず、これらのような言葉は、より相手を追い込んでしまうのです。
『病は気から』なんて言葉もありますが、気持ちのコントロールが出来ないからこそ悩んでいるのです。
なので、安易な相手への励ましの言葉はかえって“プレッシャー”を与えかねないので、注意してみてください。
否定的な言葉
自分の考えや行動を否定されるのは気持ちの良いものではありませんが、せっかく自分の中で勇気を振り絞り動いた事柄に対して、否定的な言葉を浴びせられれば、心が完全に折れてしまう人もいます。
「しっかり考えた?」
「大人しくしててよ。」
「どうしてそんな事をしたの?」
などのような事を言われれば、病が向上するどころか、回復に向かう“兆し”も途絶えてしまいます。
例え本人は頑張って行動したからと言って、大袈裟に褒めてもらいたいわけではありません。
否定的な言葉を好んで言ってもらいたい人はいないかもしれませんが、うつ状態の人にはより好ましくはありません。
接し方・対応方法
では、実際どのような接し方や対応方法が好ましいのか?
うつ病を発症してしまった人が“全て”当てはまるわけではありませんが、一番はなるべく相手の話に耳を傾けてあげる事です。
個人差はありますが、気持ちが不安定な状態になると
「誰かにそばにいて欲しい。」
「誰かに話を聞いて欲しい。」
などのような、誰かを頼りたくなる人もいますよね?
人肌が恋しくなったりする人もいるように、人間は人間が近くにいてもらえる事が、一番安心でき、緊張が軽減出来る要因の一つになります。
なので、そばにいて愚痴などを聞いてあげられる環境を作ってあげる事が大切になってくるのです。
まとめ
世の中に“絶対”という言葉が無いように、上記の対応が絶対に当てはまるわけではありません。
ですが、これらのような内容がきっかけとなり、症状が回復に向かう人もいないわけではないのです。
うつ病は怪我のような目に見える症状がないので、身の回りの人が病に気が付くまでに時間が掛かってしまう事もありますが、けして軽く考えず、しっかりと向き合ってあげてください。
他にも、以下の内容も参考にしてみてください。
・気分の浮き沈みが激しい?気分循環性障害の特徴と症状診断チェック