寒い時期にも『冬季うつ』という病もあります。
しかし、春先にも『春うつ病』という病があるのをご存知でしょうか?
春は“出会いの春”なんて言葉もあるくらいに、入学式や入社式を筆頭に、たくさんの人との出会いがある季節です。
ですが、様々な事が重なり、肉体的にも精神的にも苦しい状況に陥る季節でもあり、心身ともに乱れてしまう事もあります。
そこで、今回は「疲れる!寝れない!環境変化が招く春のうつ病を回避する5つの対策法」を紹介していきたいと思います。
春うつ病の原因&症状
春に起こるうつ病も、本質そのものに違いはありませんが、冒頭にも少し記載しましたが、春は入学や就職、転職などの新しい生活や急激な気候の寒暖差があり、体内にある『自律神経』が常に緊張状態が生じて不安定になってしまう事が大きな要因の一つです。
新しい環境下に飛び込むのは、期待で胸が膨らむこともありますが、期待以上に身体は、体調も崩しやすく、“不安”や“ストレス”を感じているので、春のうつ病が増えてしまいます。
症状に関しては、個人差があるので、必ずしも“この”症状が出るというわけではありませんが
・無気力
・過食、拒食
・過眠、不眠
などの症状が現れる人もいます。
また、季節性のうつ病は、季節が変わる度に繰り返し発症する事があるため注意が必要です。
春うつ病の治し方・対処法
症状のところでも申し上げましたが、症状には個人差があるので、一般的に効果が見込める方法もあります。
専門機関に行けば、抗うつ薬なども用いて徐々に回復に向かう人もいますが、「自力で治せるのであれば治したい。」という方もいるので、以下の内容を参考にしてみてください。
日光浴とセロトニン
人間の脳内には『セロトニン』という物質があるのですが、このセロトニンは、私たちが火の光を浴びる事でより分泌され、精神の安定を保ち、脳を活発に働くように促してくれる神経物質なのです。
特に、冬場は日照時間が短くなり、火の光を浴びる時間が減ってしまう事から、冬季うつを誘発しやすい状態に陥ってしまいます。
また、セロトニンは日の光を浴びて分泌されるだけでなく、食物の栄養素(トリプトファンやビタミンB6等)から働きを促す事が出来るので、積極的に取り入れるようにしましょう。
自己否定と自己肯定
うつ傾向に陥りやすい人の特徴として、自己に対する否定的・批判的な考えを持っている方も少なくありません。
ポジティブ・ネガティブなんて言葉を用いる人もいますが、対処方法として、自分を認めるという考えが大切になってきます。
「自分には価値がある。」
「自分には存在意義がある。」
などのように、まずは肯定的な志を持つ事が必要です。
とは言っても、これらを口で言うのは簡単ですが、実際そのような考えを持つのは容易ではないので、まずは自己肯定感を高められるような“体験”をしてみましょう。
生活習慣問題
生活習慣と言えば、食生活と運動が思い浮かぶ人も多いかもしれませんが、“適度な運動”や“食生活の改善”をする事で、うつ病が緩和したり、対策につながる可能性が上がります。
上記の「日光浴とセロトニン」にも記載しましたが、脳内にあるセロトニンという物質は、運動や食生活からも分泌を促す事が出来るのです。
なので、日々の生活に適度な有酸素運動を取り入れたり、セロトニンを促す栄養素を食べるように、生活習慣を見直すことも改善に役立ちます。
身体・心の休息
うつ病だけではなく、肉体・精神的な疲労に対して、最も適切なのは“休息”です。
昼間は日光を浴びてセロトニンを、夜は『メラトニン』という物質の分泌を高めるように、しっかりと身体をリラックスさせるために、“睡眠の質”を高めましょう。
ここで出てきたメラトニンは、季節のリズムや体内時計、ホルモンのバランスを調整する作用があるので、新しい環境で頑張りたい気持ちはわかりますが、無理をせずに休む事だけは忘れないようにしましょう。
対人関係の向上
新しい生活が始まると、当たり前のように“新しい人間関係”も生まれてきます。
ですが、関係が浅いうちは、どこか気を使い、気疲れしてしまう人もたくさんいますよね?
そこで大切になってくるのが、昔からの付き合いがある旧友たちです。
人間は必ず誰かの世話になり、この世では一人では生きていけない無力なものではありますが、そんな時は過去の友達にお願いしましょう。
学校や会社での愚痴、上司への文句など話せばキリがない内容でも、人間は会話するだけで和らぐ事も多々ありますので、友人を頼るのも一つの手です。
人間関係にお困りの方は、以下の内容も参考にしてみてください。
・人間が嫌い?人との関わりが怖いと感じ悩みを抱える5つの心理
・子供時代とは違う?大人の人間関係が疲れずにうまくいく7つの方法
・人付き合いに疲れた!そんな苦手な人間関係を向上する5つのコツ
まとめ
某知恵袋などで、たくさんのうつ病に関する質問等がありますが、調べれば調べるほど、精神的内容は気が滅入ってしまう人も少なくはありません。
特に春先は、自分のペースで進んでいると、周囲と遅れを取ってしまいそうな気がして、不安感が増進しがちではありますが、どんな事があっても健康が優先です。
元気な体があるからこそ、働けたり、頑張れるので、健康管理だけは怠らないように心掛けてみましょう。
他にも、以下の内容も参考にしてみてください。
・心の崩壊?ストレスの認識がわからない失感情症の3つの症状と治療法